2013年11月21日木曜日

大きな画面 その1

これは、今年秋に開催されたヤマハ主催のグラフィックグランプリに出展するために制作したものです。

「いいの?いいね!」が今年のテーマでした。

音楽や絵画や小説などあらゆる表現が、それぞれの「言葉」を固定することによって成立しますが、僕の作る画面は並べ替えることが可能です。

固定しない画面が表現として成立するのか?ということは、作り始めた時からの自分自身に対する問いでもありました。


結果としては、入賞を逃しました。

入賞された方の作品は、自分の形式をコンペのテーマになぞらえた僕などではなく、もっと真摯に「いいの?いいね!」というテーマに対して向き合った作品たちでした。

入賞できなかったことは残念でしたが、たくさんのことを学びました。

なにより、ずっと以前からチャレンジし損ねていた大きな画面に取り組むきっかけを作ってくれました。

たてよこ90センチ、500ピースの画面はなかなかに壮観です。

ブログを更新できなかった間にも、たくさんの方がこのブログを訪ねてくださいました。

いつか見ていただける場所を作ろうと思っています。

さわって遊んでいただけたらと思います。

まだまだ作りたいテーマはたくさんあります!

これからもこのブログを覗いていただければ望外の喜びです!


2013年10月28日月曜日

台風

台風で大きな被害が出ています。


僕の生まれ育った街は、その昔「台風銀座」の異名がありました。

だから子供の頃の台風は、夏恒例のイベントのように感じていました。

台風が来る日は、空がオレンジ色に染まります。

関東ではあまり見かけませんが九州の人だったら、あの台風の前のオレンジ色に染まる独特の空の色を、夏の風物詩のように感じているのではないでしょうか。

小さい頃、そろそろ台風が来るなぁと夕焼けとは違う橙色の空を見ながら、台風には赤い芯があると勝手に思っていました。

家の前の竹林が暴風に蹂躙されるのを雨戸の隙間からのぞきながら、ちぎれ飛ぶ雲のあいだに赤い台風の芯を探したことがあります。

季節はずれの大きな台風に身をちぢめながら、そんなことを思い出して描きました。


大人になった今、赤い芯も探さず、うず巻く風をのぞき見ることもなく、ただひたすら無事に通り過ぎてくれるのを待つようになりました。




2013年10月4日金曜日

ジャパネスク 過剰な色


次のモチーフを探していたら、スケッチブックの中に庭のプランターの絵がありました。

春先、ワイン箱の中で暴れるように雑草たちが花をつけていた様子です。

以前から、なんとか画面に写そうと試みていた絵です。

下絵を重ねるうちに、花とは似ても似つかないものになってしまいました。

ただただ溢れるような色を描いてみました。

友禅や縮緬のお着物の柄のようにも見えます。

あでやかなお着物の色合いは自然の草花の中にあったのかと、今さらのように思います。

日本の色です。

ピースの一つ一つの側面に色付けするのは根気のいる作業ですが、綺麗に仕上がると疲れは感じません。



並べ替えても綺麗です。


ずいぶん涼しくなり、もうすぐ紅葉です。空も高くなって、色が変わってきました。

季節の変わり目。みなさま、くれぐれもお体にご自愛くださいね!

2013年8月16日金曜日

森の中 苔  In a forest and a moss.

森の中の倒木に苔が生えていました。

枯れ木枯れ枝落ち葉の上に、青々とこんもりと息づく苔の様子が描きたかったのです。

こんな小さな何気ない景色でも、飽きずにじっと眺めていると、本当にかなわない気がしてきます。

正直に、見えたままを描こうとしてみました。

伝わると嬉しいです。

One day, I took a walk in a forest and found a fallen tree covered with moss. And It gave me an image of moss covering the ground surrounded with leaves, dead trees, and small flowers. Even these small things make me notice that nature is always beyond my imagination. So, without using any cheap tricks, I just tried to draw them as the way they were. I don't know if I made it though. Wishing it caught the moment in some ways.




2013年8月10日土曜日

「レンガの壁とアイアンワーク」 のための習作  The practice for a piece, "A brick wall and an iron work."

以前にアップした「レンガの壁とアイアンワーク」を作る前に、試みとして作ったものです。

木製のピースにちゃんと粘土が乗るのか、そこに絵の具がムラなく発色するのか、また、その凹凸の表面に線が描けるのか・・・。

いきなり大きな画面にチャレンジする勇気がなくて、小さな画面で試してみた時のものです。

ジャンクにしてしまうのも惜しい気がして、作業台の前の棚にずっと立ててあります。

かすれた線で悪戯に描いた瞳に、いつも見られているような気がしています。


This one was made for a practice before I posted the piece titled, "A brick wall and an iron work," on this blog. It was challenging because I was not sure if clay fixes on a wood piece, if a color can come out as I wanted, and, lastly, if I really can draw lines on the texture. I was too afraid to try a big piece that I tried with small one instead. Although it was just one of  practices like you put them in a garage, I'm, somehow, attached to this one. Did I put it away in a garage? Nope. It's actually standing on my desk like a symbol or something. Sometimes, it feels like this puzzle is watching me with the grazed eyes.




2013年8月9日金曜日

ソーマキューブ と そのケース

プレゼント用に、チェック模様のソーマキューブとケースを作ってみました。

チェックの色は、少し黄色の勝ったアイボリーと藍色です。

幸運や魔除けの色です。

ケースの模様は「光射す」といった感じを表現してみました。

Wikiによれば、ソーマキューブには240通りの解があるそうですが、この塗り分けの時にチェックに完成するパターンがいくつあるのか知りません。

別にチェックにならなくても、やってみると結構楽しいです!

ケースに収めた様子です。僕の手と比較して大きさが分かってもらえると嬉しいです。

ベニヤ板の箱に杉板のフタです。

フタの丁番は布を張っただけですが、意外にしっかりしています。

写真で見たらフタの裏側に絵の具がくっついていますね(汗)

もう少しあちこち手直ししてプレゼントすることにします(笑)。


2013年8月8日木曜日

水たまり と 雨だれ


水たまりに雨だれが落ちている様子をモチーフにしてみました。

浅い水底に玉砂利が少し透けて見えています。

30cmX50cmくらいの、僕がつくるものの中では大きな画面です。

雨上がり間際に通りがかった近所の庭先でこの水たまりが目にとまり瞬間的に、これを描きたい!と思いました。

しかし、写真を撮るわけにもいかず(間違いなく不審者に思われます)、とにかく数分じーっと見て(この段階でも割と不審者です)、
慌てて帰ってスケッチブックに下描きしたのでした。

スケッチブックから二転三転して、ピースに下描きでも全体のバランスが中々決まらず、結局出来上がるまでに半月以上かかってしまいました。

下絵を描くために雨降りの中ウロウロしたり、お風呂で波紋を作って眺めたりしたのですが、水の流れや波紋のように、とどまってくれない景色というのは見飽きることがありません。

こうして一つ一つのピースを見ると、シマ馬とか動物の群れみたいですね(笑)



並べ替えたものです。

今度は何に見えるのでしょう。

不思議な画面です。





2013年8月7日水曜日

夏の川面

暑い日が続きますね。

にもかかわらず、すっきりとした青空の日が少ないのが残念です。

雨を含んだ重たい空の日が多い気がします。

先日カラッと晴れた日に、近所の小川を見に行きました。

水草をなびかせながら流れる川は、見ていて気持ちのいいものです。

並べかえるとこんな感じです。

ホックニーがやった写真のコラージュみたいで面白いです。


まだまだ暑い日が続きそうです。

みなさまも、くれぐれもお体にご自愛くださいね!

2013年8月2日金曜日

花畑 と たんぽぽ

CDケースほどの小さな画面です。

庭にほったらかしの木箱のプランターの中で、知らない花が勝手に繁っています。

咲いているというよりは、繁っているって感じです。

小さな世界で生き抜く様に、微笑ましくも励まされます。

春先に撮った、たんぽぽの写真を眺めながら描いてみました。




2013年7月25日木曜日

漏れ出る光

子供の頃の記憶です。

こんな光をよく見ていた気がします。

隠れんぼでもぐり込んだ、どこかの納屋の隙間に射し込む光です。

夏休み 暗がりに膝を抱えて息をひそめ、「もういいかーい!」の声やセミの鳴き声を遠くに聴いています。

汗をダラダラ流しながらじっとして見回していると、板壁の隙間から滲んだように射し込む光が見つかります。

そこにあったのは、外の景色ではなく、ただの夏の光だった気がしています。
並べ替えてみると、当たり前だけど全然違ったものになります。

赤や青や黄色や緑を細かな線で何度も塗り、その上から薄く白を重ねていきます。

写真でうまく伝わっているのか不安ですが、とても綺麗な色なのです。